信楽窯場の茶室「檪庵」(くぬぎあん)
明治40年数寄屋師・平井竹次郎建築の茶室を
昭和62年、京都・伏見より移築
お茶のお稽古が私にもたらした、2つのこと。
1つは、何百年も前の茶碗を手にとって、実際にお茶を点てたり、いただく経験。大聖寺で催される茶事では、利休さん以来のいい道具をたくさん拝見することもでき、それは陶芸家の私にとって、大変重要なことです。
もう1つは、お茶の知識・見識のある人とのお付き合い。京都には、文化的レベルの高い、お茶をたしなむ人が多く、中には、粋で楽しいお茶会を楽しむ方が少なくありません。
「せっかくお茶のお稽古をしているのだから、楽しもうよ。」
何でも遊びにくっつけて、遊びながら、自分たちを高めていく。そういう50、60代の粋な都の人たちに囲まれています。
各々自慢の茶道具を設え、茶事の料理も仲間内で用意。元々京都に根の深い人たちばかりだから、いいお寺も借りることできる。こういう経験があってやっと、「お茶って楽しい。」と感じることができましたし、お茶のお稽古をみなさんがされる理由がわかります。自分たちでやって楽しいお茶会ってあるんですね。
お茶の点てやすさを意識して茶碗を作る。花器とお花。お互いが両方上手にバランスがとれるように、花器を作る。
やり出したからには、すべて必要なんだなと思います。導かれた点と点が今、1つの線につながっています。
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